前回は、ココロールのクッション性が高い理由について解説いたしました。
前回の記事はこちら
今回はココロールの水蒸気透過性が高い理由を素材の構造から解説していきます。

■MDRPU対策用クッションに水蒸気透過性は必要？

「そもそもMDRPU対策用のクッション材を選ぶ際に、水蒸気透過性って大事なの？」「クッション性があればそれでいいのでは？」という疑問をお持ちの方もおられるかと思います。長期間貼り続けられる場合が多いMDRPU対策用のクッション材。その水蒸気透過性が低いとどんな問題が起こりうるでしょうか。まず考えられるのは肌がムレることにより引き起こされるかぶれやかゆみなどの肌トラブルです。せっかくMDRPUという肌の問題に対応したのに、他の肌トラブルを起こしてしまっては本末転倒。患者さんのQOLも低下してしまいます。他にも考えられるのは肌の浸軟です。肌がふやけたような状態になってしまうので、器具の圧迫によって肌が傷つきやすくなり、MDRPU発生リスクが高まってしまいます。

このようにMDRPU対策用クッション材の水蒸気透過性が低いと、他の肌トラブルに発展したり、MDRPUが起こりやすくなったりと大きな悪影響を及ぼしてしまいます。

■水蒸気が通り抜けやすい特殊構造のクッション素材

ココロールシリーズに使用されているクッション素材は多くの細かい気泡を含んでいます。そしてその気泡が次の図のように裏から表へとつながっているのが大きな特徴です。つながった気泡の中を水蒸気が通り抜けることができるため、水蒸気透過性が非常に高くなりムレにくくなります。

この構造によって、ココロール、ココロールカテ用は4,000g/㎡・24h以上、ココロールミルは2,000g/㎡・24h以上という高い水蒸気透過性を実現しています。（一般的なフィルムドレッシングの水蒸気透過性が700g/㎡・24hほど）

器具の圧迫をやわらげながらも、かぶれや浸軟などの肌トラブルも起こしたくない。そんなMDRPU対策に求められる性能を追求した結果生まれたのがココロールの高性能クッション素材です。

ココロールのクッション性が高い理由についてはこちらをご覧ください。

ここが違う！ココロールのクッション素材が高性能なワケ【クッション性編】

高性能クッション素材を使用したココロールシリーズについて

◆感圧紙を使った実験など、ココロールのクッション材の特長について、動画でもご覧いただけます。