skinixは2022年12月、血管留置カテーテルにおける自己抜去と刺入部のフィルム固定に関する実態調査を実施しました。
102名の医療従事者から得られた回答からわかる、血管留置カテーテルにおける自己抜去と刺入部のフィルム固定の実態を調査レポートにまとめました。
本ページでは、調査レポートの中から「自己抜去の発生実態」と「自己抜去に対する刺入部固定用フィルムによる影響」について明らかにしています。
（後編「いま、点滴の刺入部固定用フィルムに求められていること」はこちら）

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【資料名】血管留置カテーテルの「自己抜去」と「刺入部のフィルム固定」に関する実態調査レポート

血管留置カテーテルの「自己抜去」の実態

自己抜去の発生状況と発生件数、予防に関する意識、予防に困っているカテーテルの種類について調査しました。
※自己抜去には自然抜去・事故抜去を含まない。
※発生件数については、回答者は施設内での発生総数を把握しているとは限らないため、回答者本人の管理下で発生した件数を記載。調査時は自由記述で回答を記載してもらい後日集計した。

回答者本人の管理下で年間100件を超える自己抜去が発生している例もありました。
施設の規模や回答者の管理下にいる患者数によって大きく異なりますが、6割以上の回答者の管理下で自己抜去が発生している実態が判明しました。

約62%の人が自己抜去の予防に困っており、予防のための対策における苦労が伺えます。
特に末梢静脈カテーテルの自己抜去予防に困っている人は、64人中60人と非常に多くを占めます。末梢静脈カテーテルに次いで多いのは、感染面や安全面でも注意が必要な中心静脈カテーテルで、さらに末梢挿入型中心静脈カテーテル（PICC）と続きます。

血管留置カテーテルの自己抜去における「刺入部のフィルム固定」の影響

血管留置カテーテルの刺入部を固定するフィルムについて、自己抜去にどのような影響があると感じているか、自己抜去の発生状況と発生件数と併せて調査しました。
※自己抜去には自然抜去・事故抜去を含まない。
※発生件数については、回答者は施設内での発生総数を把握しているとは限らないため、回答者本人の管理下で発生した件数を記載。調査時は自由記述で回答を記載してもらい後日集計した。

刺入部固定用フィルムによって生じる「痒み」が、自己抜去に対して影響すると感じる人が8割以上を占めました。
対して「痛み」が影響すると感じる人は6割程度と比較的少ないという結果でした。
刺入部固定用フィルムによって痒み・つっぱり感・痛み・かぶれなどの不快感が生じた場合、その不快感の種類によって自己抜去への影響の大きさが異なると示唆されます。

自己抜去のうち、「刺入部固定用のフィルムドレッシングに起因する痒み・つっぱり感・痛み・かぶれのいずれか」が最も大きな原因だったと想定される事例が過去にあったと回答した人は、5割を超えました。
刺入部固定用フィルムに起因する痒み・つっぱり感・痛み・かぶれなどの不快感が、自己抜去の主な原因のひとつだと考えられることがわかりました。

血管留置カテーテルにおける自己抜去は感染面・安全面からもできる限り防ぎたいものですが、自己抜去の予防に苦慮する医療従事者が多いという実態が浮かび上がりました。
さらに自己抜去の原因として、刺入部固定用フィルムに起因する痒み・かぶれなどの不快感や皮膚トラブルが大きな原因である可能性も示唆されました。

実態調査レポートの後編では、「いま、血管留置カテーテルの刺入部固定用フィルムに求められていること」を明らかにしています。
後編はこちら

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《資料名》血管留置カテーテルの「自己抜去」と「刺入部のフィルム固定」に関する実態調査レポート

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