開発の“舞台ウラ”

商品の開発秘話を公開!
現場との対話から生まれるストーリーとは?

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VOl.1 エアウォール

ー「悩みの種」が先にあったんです」ー

先ほど体験させていただきましたが、本当に貼っている感覚がほとんどしません。これはなぜでしょうか?
皆さんやはり一番快適なのは、何も貼っていない自分の肌ですよね。われわれのスタート地点は、テープを貼って素肌の状態に近づけるにはどうしたらいいだろう?ということでした。 従来のウレタンテープではどうしても違和感や不快感が出てしまい、「患者さんが嫌がる」「皮膚トラブルが出る」と複数の看護師さんからお声をいただいたのです。

違和感、不快感ですか?
はい。当社ではもともと未滅菌のロール状ウレタンドレッシング材を取り扱っていました。これは透明で薄く、伸縮性と湿潤性、高い防水機能が特長です。
ただ肌のつっぱり感はかなりありますし、長時間になると蒸れてかゆみが出る場合がある。さらにウレタンドレッシングは長く貼り続けることが多いので、肌や心理的な負担は相当大きいものだったんです。
そこで、患者さんが気持ちよく使えるテープをつくろうと。

貼ってからも、どんどん肌になじんできている感じがします。
テープはフィルムと粘着剤の2層構造なんです。ですから、どちらか一方が良くてもダメ。2つの相性がよくないと、お互いの良さが発揮できないんです。
大切なのはいかにテープを薄くやわらかくするか。素肌に近づけるために、汗を逃がす力(水蒸気の透過性)をいかに高くできるか。
フィルムを薄くやわらかくする技術を向上させながら、使用する粘着剤を選び抜いて思考錯誤を重ねました。

ー「医療物品で“ピンク”は驚かれました」ー

エアウォールはパッケージも個性的です。
これには理由が?
現場の看護師さんから、「物品が似ていて分かりにくい、名前も覚えにくいから新人ナースに教えるのが大変」という話を伺いました。
確かに白地に印刷した物品がほとんどで、どうしても印象が似てしまう。
医療としての清潔感は保ちつつ、知識や経験の差があっても間違えないようにとパッケージ色をピンクにしたんです。

明るい色で、病院内が華やかな印象になりそうです。
ありがとうございます。特徴的なパッケージなので、ピンクの箱=エアウォールと覚えていただいている看護師さんも増えてきました。
実はもう1つパッケージに工夫がありまして、貼り方を記したPOPを立てられる設計にしています。ウレタンテープは貼り方がやや複雑で、時おり迷われる方もいらっしゃるそうです。現場では時間に追われることも多いですから、箱をパッと見るだけで確認していただけるようにと。

テープ表面もピンクが使われています。
これは、夜勤中に薄暗いところで処置をされる際「固定テープが見えづらく、はがしにくくて失敗することがある」というお声が元になっています。
それを解消するために、ベタ塗りで太めのラインにしたんですね。少しのデザインの工夫で、看護師さんの作業の負担や手間が減らせるのだと実感しました。
これからも現場の声を積極的に活かした製品開発を行っていきたいですね。